「殺害計画」宝将のDiscover University⑥

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前回までのあらすじ:
バグで実の姉に恋してしまった青年・宝将。

姉夫婦の二人だけの再婚式に、呼ばれてないのに立ち会う。
二人を離婚させた苦労はことごとく無駄になったが、宝将自身は独身を貫く事を決意する。

***

「えっ、何でだよ、姉さん!なんで僕が平之丞さんと仲良くしなくちゃいけないんだよ〜」

姉さんが再婚した翌日。
二人の様子が気になった僕は、性懲りもなく姉さん夫婦の家を訪ねた。そして前と変わらぬ二人のイチャつきを目の当たりにして、一方的にダメージを受けた。

思わず人前でイチャイチャした事を叱責すると、僕と平之丞さんの関係は知り合いにまで低下した。


「宝将、私の事を大切に思ってくれるなら、私が大切にしている平之丞さんの事も大切にしてね。宝島家の家訓は『和を以って貴っしと為す』よ」

僕と平之丞さんの関係を見かねた姉さんは、聖徳太子ぶってそんな事を言ってきた。


平之丞さんと仲良くするなんて冗談じゃない。
…だけど先日姉さんに絶交されかねない恐怖を味わったばかりだ。再びあんな目に遭うのはこりごりだ。

「グギギ…わかったよ、努力するよ。だけど僕の前ではイチャイチャしないで!いや、見てないところでもダメだ!」


その日は怒りを鎮めるために、ジムで散々サンドバッグを殴る必要があった。
僕が姉さんと夫婦だったら、ニセの別れ手紙なんかでは絶対別れたりしないのに!!

日が暮れるまでサンドバッグを殴り、ようやく僕は気持ちを落ち着けた。そして…

内に秘めた怒りが表情に表れる宝将

「いやぁ、この度はすみませんでしたね」

夜になってから、僕は大学寮に平之丞さんを呼んだ。
正確に言うと、平之丞さんだけだと気まずいから、クラブを利用して甥っ子達も含めて家族全員呼び出した。

何かといちゃもんを付けて平之丞との関係を悪化させる

僕はいつの間にか社交派のライフスタイルを取得していたので、平之丞さんとの友人関係が切れた事でおあつらえ向きに悪いメモリーまで抱いていた。

相手の問題(気分を害されたため)
友人関係が切れたとしても、それは相手の責任ですよね?

正直に言うと、僕はニセの別れ手紙で平之丞さんと姉さんが離婚した事について、自分が悪いとは全然思っていない。
別れを決めたのは二人なんだからね。

何かを察したのか警戒感の漂う平之丞

だけど僕は姉さんに嫌われたくない一心で必死に友好度を上げた。


ふん。
血は水よりも濃いんだ。

平之丞さんは姉さんと離婚して他人になる事もあるだろうけど、血の繋がった僕と姉さんの絆は永遠なんだ。

覚えてろよ…。

***

翌日。


僕は早速、姉さんに事の次第を報告しに行った。

「姉さん、僕やったよ!平之丞さんといい友達になった」


「もう?!すごいじゃない、宝将!平之丞さん、ニセの別れ手紙のこと怒ってなかった?」


「うん!全然気にしてないって!…それからね、平之丞さんは『私は近々プールで溺れ死ぬ予感がする。だからその時は宝将が宝の面倒を見てくれ。くれぐれも頼む』って言ってた!」

「え?変ねえ、平之丞さんは人魚だから溺れたりしないと思うけど…」


「あ…そうか。じゃあ今度、スラニの洞窟で人魚の海藻を取ってきて、平之丞さんに食べさせなくちゃ…」


「やあ宝将、何を話しているんだい?」
「べっつにー?」ハハハ

僕は密かに抱く殺意と計画を勘付かれないよう、朗らかに笑った。

***

姉さんに努力をアピール出来たので、僕は良い気分で大学へ戻った。
ラウンジの周辺で先生を見つけたので話しかけると、彼女は突然怒鳴りつけてきた。

「宝島さん!あなた全然大学生らしい事してませんよ!DiscoverUniversityってタイトルに付けているんだから、ちょっとは大学生活を満喫しなさい!」


というわけで、少しだけ僕の大学生活をお見せする。
これはたまたま大学ラウンジへ行ったら始まった勉強会に参加した様子。


ロボットサークルに入ってロボットを作っているところ。


海洋生物学者に昇進したけど、仕事をサボって勉強しているところ。


ストーカーめいたルームメイトにイラつきながらも友情を育んでいるところ。


大学ラウンジで姉さんに偶然出会って、勉強そっちのけで交流しているところ。


用事もなく大学ラウンジをぶらつく平之丞さんとタカヒト兄さんとミッチェルを見つけたけど、無視したところ。


そしてこれが最初の学期末を迎えた僕の成績。
僕は天才だし既にたくさんの報酬特質とスキルを持つシムだから、仕事を続けながらでも大学生活は時間が有り余るほどだ。

そして時間が有り余るという事は…


人魚の海藻を探しに、Sulaniの洞窟探検へ行けるということだ。
僕の研究によると、人魚は連続で海藻を二つ食べると、普通のシムに戻ってしまうらしい。

人魚形態で腕立て伏せをしている平之丞

つまり人魚の平之丞さんに海藻を二つ食べさせ、普通のシムに戻した上で出口のないプールへ閉じ込めれば…フフ

これ以上は言う必要はないね?


思わず嬉しくなって、僕は可愛い自撮りをした。姉さんに見てもらえるようにソーシャルバニーに投稿しなきゃ。ウフフ

すぐに反応があったので確認すると…

「あなたは毛の無いラマみたいに見えるね!」

姉さんと平之丞さんの娘、つまり僕の姪にあたるティーンの女の子・菖蒲(しょうぶ)が、突如として僕の渾身の自撮りをディスってきた。

えっ?!
どういう事?!

僕と菖蒲の関係は良好だし、友好ゲージは100%だよ?!

※ソーシャルバニーに画像投稿機能はありません。実際は特に脈絡なくディスられただけです。

「宝将はキツネみたいに小狡くて、だから信用できない。」

その後も菖蒲は何故か僕に侮辱的なメッセージを送ってきた。

わけがわからなかったけど、その中の一通のメッセージを読んで僕は直感した。
この子は僕の企みを見抜いている…?!


少し考え込んでしまった。
万が一、菖蒲が姉さんに僕の「平之丞さん殺害計画」を告げ口したりしたら…、今度こそ僕はおしまいだ。

そもそもこの子は僕の計画をどこまで知っているんだろう?
もしかして既に姉さんに喋ってしまったのでは?!

確かめなくては…

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